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『ポエニ戦争』プレイの例

セットアップ完了時の状況

『ポエニ戦争』は、一つ一つのルールは簡単ですが、どう組み合わせれば良いのか、組み合わせるとどのような効果を持つのか、何度かプレイしないとわかりにくいゲームです。そこでプレイの例を用意しました。後に「第一次ポエニ戦争」と呼ばれることになる、1回目の戦争の準備から始めましょう。

初期配置

カルタゴ軍プレイヤーは1 RPを支払ってカルタゴに軍団1個を置きました。これにより残りのRPは4から3になりました。一方のローマ軍プレイヤーは、タレントゥムに2個軍団を、ローマとカプアに1個軍団ずつを配置します。RPを支払って軍団を追加することはしませんでした(3 RPのまま)。

ゲームが始まった後の作戦フェイズでは、RPを消費しなくても軍団を動員できます。初期配置で無理に軍団を増やす必要はありませんが、敵から先制攻撃を受けそうな場所は事前に増強しておくと良いでしょう。第一次ポエニ戦争なら、パノルムスに軍団を1個追加すれば、ローマ軍より先にシラクサに入城できます。

第1ターン

開始フェイズ: 累計VPはゼロなので、ローマ軍プレイヤーはカードを2枚引けます。ローマ軍プレイヤーは「艦隊」と「独裁官」カードを、カルタゴ軍プレイヤーは「艦隊」カードを選択しました。地上戦を有利にしてくれる「ハミルカル」も欲しかったのですが、敵に艦隊カードがあると一方的に海上移動を妨害される恐れがあったので、艦隊カードを選びました。

先攻決定フェイズ: このままではPOCが4(アフリカの3点とシチリア部分支配の1点)対3(ローマの3点)で戦争に敗れるため、ローマ軍プレイヤーは1 RPを支払って先攻になりました。

作戦フェイズ第1インパルス
ローマ軍:
動員を選び、ローマとタレントゥムに1個ずつ軍団を置きました。
カルタゴ軍: 同じく動員を選び、パノルムスに1個軍団を置きました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【5】だったので次のインパルスに進みます。

第2インパルス
ローマ軍:
タレントゥムの3個軍団を海上移動でイオニア海へ動かしました。もし、イオニア海がローマ軍の支配下であれば、海で待機することなく、イオニア海に接するエリアに直ちに上陸できるところでした。
カルタゴ軍: 手札にした艦隊カードを出して、イオニア海を移動中のローマ軍を攻撃することができます。しかしローマ軍も艦隊カードを持っていると思われるので、パノルムスの1個軍団をシラクサへ移動させることにしました。この時点でカルタゴ軍のほうがイオニア海に接しているエリアをより多く支配したので(2対1)、カルタゴ軍がイオニア海を支配します。イオニア海にカルタゴ軍の支配マーカーを置きます。この時点でのPOCはカルタゴが5、ローマが3です。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【5】だったので次のインパルスに進みます。

ローマ軍の3個軍団がシラクサに上陸

第3インパルス
ローマ軍:
イオニア海の3個軍団をシラクサへ海上移動させ、直ちに攻城戦を行います。

城塞都市に対する攻撃は攻城戦になります。防御側が先に攻撃し、損害を適用した後で攻撃側が攻撃します。
カルタゴ軍の攻撃: ダイス目【4】で外れ(攻城戦のためダイス目修整はありません)。
ローマ軍の攻撃: 戦術値と同数(2)のダイスを振ります。出た目は【6】【4】で敵1個軍団を戦闘不能にしました(攻城戦では【6】のみヒットで、除去ではなく戦闘不能になります)。防御側の全ての軍団が戦闘不能になったので守備隊は降伏し、ローマ軍がシラクサを支配しました。

シラクサのカルタゴ軍守備隊はあえなく降伏

この結果、イオニア海はローマ軍支配下となり、シチリアは両軍ともに部分支配の条件を満たせません。よってこの時点でのPOCはカルタゴが3、ローマが4になります。
カルタゴ軍: シチリアの足場を失ってはならないと、パノルムスで1個軍団を動員しました。
作戦フェイズ終了判定: またしてもダイス目は【5】だったので次のインパルスに進みます。

第4インパルス
ローマ軍:
タレントゥムとカプアに1個軍団ずつを動員しました。
カルタゴ軍: シチリアの足場を失うわけにはいかないので、パノルムスに1個軍団を動員しました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【4】なので終了です。両プレイヤーとも延長を望みませんでした。

終了フェイズ: 累計VPはローマ+1になります。

第2ターン

開始フェイズ: 累計VPがローマのプラスになったため、ローマ軍プレイヤーもカードを1枚だけ引けます。ローマ軍プレイヤーは「イベリア傭兵」を、カルタゴ軍プレイヤーは「ハミルカル」を選択しました。

先攻決定フェイズ: このままでは戦争に敗れてしまうので、カルタゴ軍プレイヤーは1 RPを支払って先攻になりました。

3回の戦争のうち2回勝てばゲームに勝利できます。裏を返せば1回は負けても構わないのです。そしてRPは次の戦争に繰り越せるので、無理に戦争を長引かせて勝つよりは、RPに余裕がある時に負けて、次の戦争で勝負に出たほうが良い場合もあります。戦争を続けるべきか否か、しっかり判断しましょう。

作戦フェイズ第1インパルス
カルタゴ軍:
早速ハミルカルのカードを有効にして、カルタゴに1個軍団を動員します。
ローマ軍: 同じく動員を行い、カプアに2個軍団を配置しました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【5】だったので第2インパルスに進みます。

第2インパルス
カルタゴ軍:
カルタゴの1個軍団を海上移動でティレニア海へ動かします。
ローマ軍: 手札から艦隊カードを使い、ティレニア海のカルタゴ軍団を攻撃します。これに対し、カルタゴ軍プレイヤーはリアクションで艦隊カードを使用、ローマ軍の攻撃を無効化しました。

艦隊には艦隊で対抗 。ローマがあと1枚艦隊カードを持っていれば、カルタゴ軍の海上移動を阻止できた

作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【6】で第3インパルスに進みます。

第3インパルス
カルタゴ軍:
ティレニア海の軍団を海上移動でサルデーニャに上陸させます。これによりティレニア海を支配し、POCは4対4になりました。さらにティレニア海を支配下ことでカルタゴからローマ、あるいはカプアへ直接上陸することが可能になりました。
ローマ軍: カプアの4個軍団を海上移動でティレニア海へ移動させます。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目【3】で作戦フェイズが終わるところでしたが、ローマ軍プレイヤーは「イベリア傭兵」を捨てて延長することにしました。

第4インパルス
カルタゴ軍:
ローマ軍の上陸近しと、サルデーニャに1個軍団を動員(実際には傭兵の補充)を行いました。
ローマ軍: ティレニア海の4個軍団を海上移動でサルデーニャに上陸させます。野戦が発生します。

カルタゴ軍はハミルカルのおかげで戦術値が3とローマ軍を凌駕

第1ラウンド
ローマ軍:
戦術値2=ダイス目【3】【4】
カルタゴ軍: 戦術値3=ダイス目【4】【6】(ダイス目修整+1)→ローマの1個軍団が壊滅、1個軍団が戦闘不能

第2ラウンド
ローマ軍:
戦術値2=【1】【5】→カルタゴの1個軍団が戦闘不能
カルタゴ軍: 戦術値3=ダイス目【4】【4】(ダイス目修整+1)→ローマの2個軍団が戦闘不能

ローマ軍に戦闘可能な軍団がなくなったのでカルタゴ軍勝利で戦闘は終了します。戦闘不能になったローマ軍の1個軍団はティレニア海へ退却しました。

作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【5】だったので第5インパルスに進みます。

第5インパルス
カルタゴ軍:
予想外の戦果に気を良くしたカルタゴ軍プレイヤーはサルデーニャの2個軍団をティレニア海へ移動させました。一気にガラ空きになったカプアを占領しようとしたのですが、サルデーニャから全ての軍団を移動させた瞬間にサルデーニャは自軍支配下でなくなるため、ティレニア海もカルタゴ軍の支配下でなくなりました(ローマ軍支配下港湾2に対してカルタゴ軍も2)。よってティレニア海に出た2個軍団はそこで停止しなければなりません(8.3.1参照。プレイの例なので、極端なことを行っています)。
ローマ軍: そろそろターンが終了すると判断。ティレニア海に退却した3個軍団をサルデーニャに上陸させました。これによりティレニア海はローマ軍の支配下となり、この時点のPOCはローマは5、カルタゴは3です。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は何と【6】だったので第6インパルスに進みます。

第6インパルス
カルタゴ軍:
まさかの第6インパルスまで続いたので、ティレニア海のカルタゴの軍団がカプアに上陸、占領します。これによってティレニア海は再びカルタゴの支配下となり、この時点のPOCはカルタゴが4、ローマは2になります(イタリアが部分支配になったため)。
ローマ軍: これに対し、ローマ軍プレイヤーはシラクサの2個軍団を海上移動でレプティス・マグナに上陸させ、敵本土の一部を支配します。アフリカが部分支配になったことで、カルタゴのPOCは2、ローマも2です。
作戦フェイズ終了判定: 自動的にターンは終了します。

終了フェイズ: この時点のPOCは両軍とも2なので累計VPは変化せず、ローマ+1のままです。

第3ターン

開始フェイズ: ローマ軍プレイヤーは「艦隊」を、カルタゴ軍プレイヤーは「元老院」をそれぞれ選択しました。

先攻決定フェイズ: カルタゴ軍プレイヤーは1 RPを消費して先攻になりました。残りRPは1です。

作戦フェイズ第1インパルス
カルタゴ軍:
動員を行いカルタゴに1個軍団を配置します。
ローマ軍: レプティス・マグナの1個軍団をウティカへ移動させます。これによりローマ軍がアフリカを部分支配し、この時点のPOCはローマの3に対しカルタゴは1になりました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【4】で第2インパルスに進みます。

第2インパルス
カルタゴ軍:
カルタゴの2個軍団をウティカへ移動させ、野戦を挑みます。この戦闘でローマ軍を撃破、アフリカの部分支配を取り戻します(POCは2対2)。
ローマ軍: ローマに2個軍団を動員しました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目【3】で第3インパルスに進みます。

「元老院」が有効になるとローマ軍はアフリカに手出しできなくなる

第3インパルス
カルタゴ軍:
カルタゴ軍プレイヤーはここで「元老院」を有効にしました。敵地での敗戦により、ローマ全軍にアフリカからの撤退が命じられます。これで労せずアフリカの完全支配を取り戻し、POCは4対2になります。さらにシチリアに1個軍団を動員しました。
ローマ軍: ローマに2個軍団を動員しました。カプア奪回を狙っているのでしょうか。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目【2】で終了です。

終了フェイズ: このターンのVPはカルタゴに+2だったので、累計VPはカルタゴ+1になりました。

第4ターン

開始フェイズ: アフリカから撤退し、イタリアにカルタゴ軍の上陸を許す(自らのミスですが)という危機的状況に追い込まれたため、ローマ軍プレイヤーはカードを2枚引けます──「艦隊」と「補助軍団」を選びました。カルタゴ軍プレイヤーは「戦象」を選択します。

先攻決定フェイズ: ローマ軍プレイヤーは1 RPを支払って先攻になります。

作戦フェイズ第1インパルス
ローマ軍:
「独裁官」を有効化し、5個軍団でカプアに攻め込みます。

5個軍団対3個軍団、数では圧倒したローマ軍だが……

第1ラウンド
ローマ軍の攻撃:
戦術値2(5個軍団)=【1】【3】
カルタゴ軍の攻撃: 戦術値3(3個軍団)=【4】【3】【5】→ローマの1個軍団が戦闘不能

第2ラウンド
ローマ軍の攻撃:
戦術値2(4個軍団)=【4】【5】→カルタゴの1個軍団が戦闘不能
カルタゴ軍の攻撃: 戦術値3(3個軍団)=【4】【2】【4】

第3ラウンド
ローマ軍の攻撃:
戦術値2(4個軍団)=【1】【2】
カルタゴ軍の攻撃: 戦術値3(2個軍団)=【6】【6】ダイス目修整+1→ローマの2個軍団が壊滅

ローマ軍プレイヤーが退却を宣言したため、戦闘は終了しました。

カルタゴ軍: 「戦象」を有効化し、シチリアで動員を行いました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【3】なので第2インパルスに進みます。

第2インパルス
ローマ軍:
ローマに2個軍団を動員します。
カルタゴ軍: シチリアの2個軍団をティレニア海へ海上移動させ、そのままカプアに上陸させました。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【6】なので第3インパルスに進みます。

第3インパルス
ローマ軍:
ローマに2個軍団を動員しました。
カルタゴ軍: シチリアに1個軍団を動員しました(イタリアでは動員=傭兵を募集できないことに注意)。
作戦フェイズ終了判定: ダイス目は【2】でしたが、ローマ軍プレイヤーは「艦隊」カードを捨てて延長します。

「戦象」の効果はありませんでした。

第1ラウンド
ローマ軍:
戦術値2(7個軍団)=【1】【3】
カルタゴ軍: 戦術値3(5個軍団)=【4】【5】【6】→ローマの1個軍団壊滅、1個軍団戦闘不能

第2ラウンド
ローマ軍:
戦術値2(5個軍団)=【4】【2】
カルタゴ軍: 戦術値3(5個軍団)=【3】【5】【6】→ローマの1個軍団壊滅、1個軍団戦闘不能

ローマ軍プレイヤーが退却を宣言したため、戦闘は終了しました。

第4インパルス
ローマ軍:
7個軍団をカプアへ移動させ、野戦を行います。
カルタゴ軍: またもローマ軍に勝利したカルタゴ軍プレイヤーは気をよくし、カプアの2個軍団でタレントゥムを攻めました。

「戦象」の効果はありませんでした。

第1ラウンド
ローマ軍: 戦術値2(1個軍団)=【5】ダイス目+1修整→カルタゴの1個軍団が壊滅
カルタゴ軍: 戦術値3(2個軍団)=【5】【3】ダイス目+1修整→ローマの1個軍団壊滅

ローマ軍が全滅したため戦闘は終了します。

この結果、イオニア海もカルタゴ軍の支配下となり、この時点のPOCはカルタゴ5に対してローマは0(イタリアの部分支配もできなくなったため)です。
作戦フェイズ終了判定:
ダイス目【3】で終了しました。

終了フェイズ: この時点のVPを加算して、累計VPはカルタゴ+6になりました。

第5ターン

両プレイヤーともこれ以上の戦争を望まなかったため、第一次ポエニ戦争はこれで終了します。この後、ルールに従って戦後の処理と次の戦争の準備を行います(ルールブックに掲載されているプレイの例を参照してください)。

第一次ポエニ戦争終了時の状況