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2025年のやり残し

今年やり残したことは多々あれど、「年内に発売できる目処が立ちました」と、ご協力いただいたMどりっひ氏に大見得を切ったにもかかわらず、実現しなかったのは痛恨の極みです。申し訳ありません。

手持ちのものがなかったので、お借りしました

自分がデザインしたSSシリーズの中でリメイクあるいは再版されていないのは『ミッドウェイ空母戦』だけかと思います。それにはそれなりの理由があるわけですが、Mどりっひ氏から「まだいけますよ(手軽にできる空母戦はいくつあっても困らない)」と背中を押されてその気になったわけです。

何もしなかったわけじゃないんですよ!? 駒は印刷済みなのです

しかし21世紀だし令和だし、以前のまま発売するのはいかんだろう、と、あれこれいじっているうちに時間切れとなったのです。

日本軍も米軍も初期戦力がわからず、かつ日本軍はその意図が米軍側にばれているかどうかわからない、という設定でゲームがつくられていたわけですが、それをやるなら戦略級でつくれ、という話ですよね。当時はそこに思いが至りませんでした。しかしリメイクで戦略級にしてしまっては『ミッドウェイ空母戦2』にはならないし、「手軽な空母戦」のコンセプトからも外れます。

ところで、ウォーゲームは「紙のタイムマシン」と言われたりもしますが、実際は好きな時間に遡れるタイムマシンではなく、決められた時間をループする「タイムループもの」なんですよね。例えばミッドウェイ海戦なら、1942年6月3日くらいから6日くらいまで。これを何度も繰り返す。その目的は、タイムループものの映画よろしく、歴史の呪縛(「くそ、何度やり直しても南雲が奇襲を受けてしまう!!」)を逃れる鍵を探すのがウォーゲームの醍醐味ではないでしょうか。ゲームのシステムと戦理が合致していれば、ゲームにおける歴史的課題も自ずと明らかとなり、「鍵」が見つかって晴れてループから脱出……できそうなのですが、対戦相手も同じくループから抜けよう(あるいはあなたを歴史的敗北のループに閉じ込めよう)とするので、そう簡単にはいかない。良いウォーゲームは、無限に楽しめるループものなのです。

ということで、『ミッドウェイ空母戦2』では、あなたは1942年6月2日くらいに飛ばされ、6日くらいまでの時間をループしてもらいます。作戦発動後に──戦力も目的も確定した後で、あなたは山本五十六あるいはチェスター・ニミッツに転生です。6月2日といえば、角田覚治中将の第2機動部隊がダッチ・ハーバーを空襲する前。即ち

キスカにアッツ、ダッチ・ハーバーまでマップに入ってしまいました

後知恵前提で、ミッドウェイ/アリューシャン攻略作戦を捉えていただこうというコンセプトです。

東京からハワイまでマップに収めたミッドウェイ海戦ゲームはありましたが(リンク先はBoardGameGeek。詳細不明ですがこれもか)、こういう切り取り方のマップは珍しいかもしれません。が、南雲機動部隊壊滅後の5日に山本五十六は第2機動部隊に南下を命じたりもしており(そして遠く分散させたことを宇垣参謀長が後悔しており)、アリューシャン方面を含めての「タイムループ」のほうが、歴史の呪縛を解く鍵が、より興味深いものになるかと思います。

『ミッドウェイ空母戦2』は2026年のいつか、訳あり*生産のため少数リリースされる予定です。

*カタログに付けた駒と同じシート内に印刷したので、数に限りがあるのです。

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