SNSでのご指摘を受け、『弓張嶺夜襲作戦』のルールで説明不足だった箇所を訂正いたしました。詳しくはこちらの更新情報を参照してください。
もともと「BANZAIまがじん」のタイ・ボンバ特集に合わせてデザインしたゲームで、氏がよく用いているゲーム・システムである「選択式シーケンス」と「CRT不要の戦闘解決」を拝借しました。
選択式シーケンスが最初に用いられたのは、記憶にある限りで大隊規模のバルジの戦い『Wave of Terror』だったと思います。ゲーム・デザインは氏ではありませんでしたが、それに大いに触発されたのでしょう、その後に発表した『Blitzkrieg 1940』で用いられていました。要は移動フェイズと戦闘フェイズを好きな順番で行えるという「だけ」のシステムですが、これが様々な効果を生んでいます。
例えば作戦能力の優れていた、また機動戦を得意としたドイツ軍は移動後に戦闘を行っても罰則はありませんが、ソ連軍や初期の連合軍がそれをやるとペナルティを受ける。かと言って戦闘フェイズを先にやると必ずしも有利な状態で戦闘を行えない──ドイツ軍が機動防御しているように見えたりします。
選択式シーケンスを好んで使うデザイナーはあまり見かけませんが、シンプルなルールでいろんなことを表現できる、良いアイディアであると感じています。
これを戦術級ゲームに応用したらどうなるか、ということで弓張嶺夜襲作戦をテーマに選んだ次第です。駒が少なくマップが狭くても、シーケンス選択という重い決断をプレイヤーに課すことで、考えることが増え、戦術戦闘指揮官としての重責を楽しんでいただけるのではないかと思ったわけです。
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