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『金門島上陸作戦』リプレイ(1日目)

1949年10月25日、人民解放軍が金門島に上陸した。その日のうちに全島を制圧するつもりだった人民解放軍だが、予想外の民国軍による反撃に遭い、また輸送用の船舶が不足するなどの準備不足もあり、56時間後に上陸した全軍が降伏したのだった。

しかし、ゲームでは──。

ゲーム開始時、解放軍は6枚ある戦略オプション・チットのうち3枚を引きます。3枚がダミー(効果なし)で残る3枚が上写真のように、使用すると解放軍を利するもの。「舟艇追加」は解放軍の海上輸送ポイントを追加も「砲兵増援」は無条件で使用できる砲兵を2つ(計3つ)増やすというもの。民国軍は解放軍がどのオプションを持っているかはわかりませんが、解放軍がオプションを使用するとチットを公開し、1 VP(勝利点)を失うことになります。

ゲームは全3ターンで終了し、あるターン終了時に解放軍が特定の町を支配するか、ゲーム終了時に1 VP以上(町1ヘクスを支配するごとに1 VP、より多くの敵ユニットを除去すれば1 VP)獲得していれば勝利します。

各ターンは解放軍の上陸から始まります。開始時の輸送ポイントは20(約200隻のジャンク船を表す)あり、大隊の輸送に1ポイント、補給ポイントの輸送に0.5ポイントを使用します。半分は補給ポイントの輸送に、残り半分は大隊の輸送に使用しました。

上陸するユニットは直ちに海岸ヘクスに置きます。西側なら表面のまま配置できますが、東側の海岸は裏面(損耗した状態を表す)にしなければなりません。これは、東側は上陸に適していない地形であることを表しています。

次に天候判定。ダイスを1個振り、出た目の半分(切り上げ)の航空ユニットを民国軍は使用できます。ダイスの目は「3」で2個(ともに戦闘機)が使用可能となりました。

続いて作戦フェイズ。解放軍、民国軍の順番で、スタック1つ、または同一師団所属の全ユニットを活動させます。活動するユニットは、移動後、戦闘を行います。両軍が砲兵射撃と航空攻撃で敵ユニットを損耗させた後、第82師団の2個大隊が民国軍201師団の1個大隊(西一點紅守備隊)を攻撃、撃破しました。

これに対し、民国軍は第118師団を活性化、攻撃したばかりで損耗している第82師団の2個大隊に反撃を加えます。戦闘比は12:4で3:1、ダイスの目は「4」で結果は「D1」でした。

損害は退却または死守で適用しますが、ここでは退却できないために死守しなければなりません。ユニットごとダイスを振って戦闘力以下が出れば生き残りますが、結果に「1」がついているので1をプラスしなければなりません。つまり、「1」が出なければ死守失敗で除去されます──どちらも失敗しました。

しかし反撃を行えば損耗します。古寧頭の大隊は砲撃で損耗させられ、弱ったところで解放軍は第82師団全体が活性化。退却できない民国軍4個大隊を撃破したのでした。

西方の解放軍に師団命令が出されたので、これ以上の活動はないことが明らかとなり、民国軍は戦車による反撃を試みます。対戦車装備を持たない解放軍は戦車の攻撃を受けると直ちに損耗し、その状態で戦闘を解決しなければなりません。

通常なら6:4、戦闘比1:1のところが6:2、戦闘比3:1になります。しかしダイスの目は振るわず結果は「A/D」。攻撃側、防御側ともに死守または退却しなければなりません。戦車の戦闘力は「6」なので死守しても絶対成功します。防御側は退却を選びたいところですが、戦車の攻撃を受けた時は、攻撃側が死守するか退却するかを決めることができます。民国軍プレイヤーは死守を強制させ、判定に失敗。解放軍第85師団第255連隊第1大隊は潰滅しました。

この後、両プレイヤーはパスをして作戦フェイズは終了。夜間フェイズへ移行します。

夜間フェイズでは両軍の限定的な移動を行い、解放軍はジャンク船を失います──ダイスを2個振り出た目は「11」。何と20から一度に9まで海上輸送ポイントが減少します。これはさすがに厳しいと、解放軍プレイヤーはオプションの「舟艇追加」を使うことにしました。結果、7ポイント回復して計16ポイントになります。

両軍が海岸で激しく損耗しつつ、2日目を迎えます。(続く)